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最終更新日
2012/08/15

8. 市町村合併について

8-1 「印西、本埜、印旛との合併」を住民投票で否決

白井市民は2004年7月に住民投票を行いました。その結果、2市2村(白井市、印西市、本埜村、印旛村)合併に反対が圧倒多数となりました。これにより白井は2市2村合併しないことになりました。

数値
合併に賛成 6762 票
合併に反対 1,9254 票
どちらとも言えない 1536 票
投票率 68 %

「住民投票で合併を決める市民の会」はこちら

8-2 「印西、本埜、印旛を合併相手に想定」市の回答

白井市は「白井市、印西市、本埜村、印旛村を合併相手に想定している。」と審議会に返事をしました。これは、県の合併推進審議会が2006年1月に各市町村にヒアリングをしたときの回答です。

「合併を検討しない」と言いながら「印西、本埜、印旛との合併を想定している」とちぐはぐな回答です。これに対して印西市は「想定無し」、東金市は「住民投票結果を尊重」と回答しました。いくつかを下記に抜粋しました。

質問1:現時点での合併検討の意向等について選択してください。

  • 検討したい(1 できるだけ早期に 2 2〜3年後までに 3 法定期間内に 4 期間にこだわらず)
  • 検討しない
  • どちらとも言えない
市村名 回答
白井市 検討しない
印西市 期間にはこだわらず検討したい
本埜村 できるだけ早期に検討したい
東金市 どちらとも言えない

質問2:合併が想定される具体的な組合せがあればご記入ください。

市村名 組み合わせ 理由
白井市 白井市、印西市、印旛村、本埜村 (当面合併しないという方針であるが、仮に合併するとした場合考えられる組み合わせ)
印西市 なし  
本埜村 印西市、本埜村、印旛村 平成16 年8 月に実施した住民アンケートにより民意を確認。
東金市 現状では考えていない。 住民投票の結果は重いと判断している。

県への回答一覧はこちら

8-3 合併推進構想案を審議会が作成

県が設けた合併推進審議会が市町村合併推進構想案を発表しました。(2006年11月)

合併構想の概要

 (a) 合併の目的

市町村合併の目的は次の4つである。

  1. 分権型社会を実現する。
    分権型社会とは「住民自らが考え、決定し、責任を持つこと」である。
  2. 人口減少、少子高齢化へ対応する。
  3. 地域経済活性化、広域的課題へ対応する。
  4. 徹底した効率化・財源の活用を行う。

 (b) 合併の組み合わせ

白井市は印西市、本埜村、印旛村との合併が望ましい。 主な理由は次の4つである。

  1. 千葉ニュータウンとして一体的な街づくりが進められている。
  2. 印西市を核とした商圏が形成されている。
  3. 北総線、成田新高速鉄道(予定)、国道464号線で結ばれている。
  4. 合併すれば人口が13万人になり、総合的に行政を行え効率が良い。

県の構想案はこちら

8-4 県民の意見(パブリックコメント)

構想案に対して91人が意見(パブリックコメント)を県に出しました(2006年12月15日締め切り)。白井市、印西市、本埜村、印旛村の組み合わせについては、最多の23人が意見を述べています。 パブリックコメントのうち白井に関する主な意見は下記の通りです。

  1. 白井市民は住民投票で印西市、本埜村、印旛村とは合併しないと決めた。
    それこそが県の言う分権である。
  2. 鎌ヶ谷や船橋の方が身近である。
    現に白井市民と鎌ヶ谷市民は互いに法定数を超える署名を集めて市長に合併を要請したことがある。
  3. 白井市民は単独を実現するために努力している。県の構想はそれに水を指すものだ。
    白井市民は財政に関心を持ち自立しようとしている。それが分権社会の基礎となるものである。
    ここで、県が合併を進めるのは分権社会を目指す流れに逆行するものだ。

パブリックコメントと県の回答はこちら

8-5 意見への県の回答、構想案を3箇所補足

県民からの意見に対する県の回答が発表されました。回答は意見の一部に答えただけのあっさりしたものです。白井に関しては下記の回答がありましたが、分権など肝心なことには触れられていません。

  1. 効率を考えると10万人程度以上が望ましい。
  2. 千葉ニュータウンの中では早くから入居が始まったので、高齢者が増える時期も早い。
  3. 白井の生活圏が鎌ヶ谷市や船橋市と結びついているが、それよりも印西との方が強い。ある数値がそれを示している。
  4. 千葉ニュータウン関連の2市2村で成田新高速鉄道や北千葉道路を整備し地域を活性させるのが良い。
  5. 消防、ゴミ処理で印西と結びつきがある。

合併推進構想案においても、県民からの意見についてはほとんど反映されませんでした。白井に関しては上記の早く高齢者が増えるという理由が追加されただけです。全体を含めても他に2件補足した箇所があるのみです。

県の修正箇所はこちら

8-6 県の回答の疑問点

パブリックコメントに対して県の回答がありましたが、それらには疑問点があります。

  1. 10万人以上が望ましいと言っていますが、四街道市は8万6千、八街市は7万7千で単独です。
    白井市もすでに5万5千人います。単独でもいいのではないでしょうか?
    仮に合併するとしても鎌ヶ谷と合併すれば16万弱であり、より効率的であると考えられます。
  2. 確かに千葉ニュータウンへの入居は印西より早く始まりました。しかし、その一時を対応すれば後は極端に偏った人口分布ではありません。
    逆に印西等と合併すると、55歳から35歳くらいまで若くなるほど人数が少ない状態になります。
    また鎌ヶ谷と合併した場合には今後の高齢者の増加は少なく、30代の働き盛りが増えることが分かります。   

    人口分布をグラフにしました。こちらからご覧ください。

  3. 結びつきの強弱を示すデータも材料の一つですが、市民の感覚も大切ではないでしょうか?
    生活圏をいうのなら多くの人が東京に通っており、東京との合併のほうが望ましいとも言えます。
  4. 白井市民にとって日常的に問題に感じているのは、船橋や鎌ヶ谷方面への道路ではないでしょうか?
    北千葉道路にしても成田に向けて整備するよりも、松戸方面に整備することが望まれると思います。
    成田とつながることが活性化になると言いますが、白井より成田に近い四街道では、
    どれほど活性化に役立っているのでしょうか?
    鉄道が成田につながることで運賃が大幅に安くなるのなら、活性化につながると考えられます。
  5. 消防、ゴミ処理については別途効率化を考えればいいのではないでしょうか。少なくともこれを効率化するために合併すると言うのは本末転倒と考えます。

8-7 審議会が30分で構想案を採決

2006年12月25日、補足された合併推進構想案を元に審議会が行われました。しかし、審議会はわずか30分で終了となりました。審議会には県民からのパブリックコメントや県の回答も示されました。これだけパブリックコメントが寄せられたのだからそれらを考慮した方がいいという発言がありました。しかし、結局は合併推進構成案がそのまま認められました。 そして、それが堂本知事に答申されました。


8-8 市町村合併推進構想を県が正式に発表

2006年12月28日、県は市町村合併推進構想を発表しました。白井は印西、本埜、印旛と合併するように書かれています。

堂本知事は「構想の内容を十分に地域に説明し、市町村への助言、調整に努めたい。地域の要請があれば合併協議会設置の勧告についても検討し、これまでにも増して県としてリーダーシップを発揮したい」と述べました。

県の合併推進構想はこちら


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